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言語情報

ヒンディー語サンスクリット語タミル語情報

■インドの言語
インド連邦憲法によって、主要な18の言語が、政府が文化的発展を促進すべき言語として位置付けられている(第8付則)一方、デーヴァナーガリ文字を使用するヒンディー語がインド連邦政府での唯一の公用語である。

ヒンディー語はインドの 18%の人々の母語であるが、他方、この言語を話す人口はおよそ30%に達し、更にヒンディー語を十分理解できる人口は、おそらくこれ以上の数に及ぶと言われている。かつてインドが英国の植民地であったことより、英語は、教養あるインドの社会層において大過なく定着し、政府行政機構において準公用語の地位を保持するが、しかし、国内の圧倒的に優勢な人口によって、必ずしも広範に使用されている訳ではない。

州境界がほとんどの場合、社会言語的な境界線に応じて引かれているインドの個々の州は、州内の地方行政と教育に関し、それ自身の裁量で公用言語を決める自由を持ち、その結果、インド国内全体において、22の言語が各地の州でそれぞれの州公用語として制定されている。ベンガル語、テルグ語、マラーティー語、タミル語、ウルドゥー語、グジャラート語、マラヤーラム語、カンナダ語、オリヤー語、パンジャーブ語、アッサム語、カシミール語、及びシンディー語は、そのなかでも、広く話されている州公用語である。

ウルドゥー語は、インドの州であるジャンム・カシミール州の州公用語であり、他方、「バングラ語」またはベンガル語は、西ベンガル州、トリプラ州、(そして、隣接するバングラデシュ)の公用語である。言語学的には、ヒンディー語とウルドゥー語は同じ言語である(しばしば、ヒンドゥスタン語(ヒンドゥスタニー語)と呼ばれる。サンスクリット語を祖語とし、アラビア語、ペルシア語の影響を受けている言語である。)両者の違いは、ヒンディー語がデーヴァナーガリ文字で記され、その語彙が多くサンスクリット及びプラークリットから得ているに対し、ウルドゥー語はアラビア文字で記され、その優勢な語彙の多くをペルシア語及びアラビア語から得ているということである。この違いはイギリス植民地統治時代から始まるムスリムとヒンドゥーの対立の中で意識的に作り上げられた面が強い。

サンスクリット語とタミル語は、インドの古典語である。「東洋のイタリア語」との異名を持つテルグ語は、きわめて古い歴史と文学の蓄積を誇るいま一つの言語であり、カルナータカ音楽で広く使用される言語でもある。サンスクリット語は、公用語であり、またヒンドゥーの礼拝で使われる重要な言語であるが、もはや、日常で使用される生きた言語ではない。サンスクリット語は、主として祭礼や儀式で使用され、またヒンドゥー教の日常の祈りの一部として使用されている。タミル語は、世界全体で 7400万人の人によって話されており、話者のほとんどは、南インドと北部スリ・ランカに居住している。タミル語はまた、シンガポールとマレーシアにおいて国語の一つでもある。

つまるところ、話者数が少ない何千という小言語に加え、100万人以上の話者を擁する大言語がインドでは、24言語存在している。また、印欧語族の言語とドラヴィダ語族の言語に加えて、その他に、多数のチベット・ビルマ語派(シナ・チベット語族内の語派)の言語やオーストロ・アジア語族の言語が、インドで話されている。アンダマン諸島で話されているアンダマン諸語( Andamanese languages )は、明らかにどの語族とも関連性がない(註:日本語版の言語のグループの一覧では、アンダマン諸語はオーストロ・アジア語族に入っている)。

■サンスクリット語情報
サンスクリット(Sanskritसंस्कृत)は、古代・中世に、インド亜大陸において公用語として用いられていた言語。現在のインドの公用語の一つでもあるが、古典言語であるため現在日常語としての話者はほとんどいない。

日本では、一般には言語であることを明示してサンスクリット語と呼ばれる。
また、古くは梵語(ブラフマンの言葉)とも呼ばれた。

インド・ヨーロッパ語族(印欧語族)・インド・イラン(アーリア)語派に属し、狭義には紀元前5世紀~紀元前4世紀にパーニニがその文法を規定し、その学統によって整備された古典サンスクリット(古典梵語)のことを指す。

広義には、リグ=ヴェーダ(最古部は紀元前1500年頃)に用いられていた言葉にまで溯り、後の時代の、仏典などが記された仏教混交サンスクリットをも含む。

そのように古典時代から広く使われて多くの文献を残しているため、サンスクリットは、ヨーロッパで古典学術用語として栄えたラテン語・ギリシア語とともに「三大古典印欧語」と称されることもある。 同じインド・イラン(アーリア)語派に属する古典語であるアヴェスター語とは非常に類似している。

釈迦の時代など日常の生活においてインド各地の地方口語(プラークリットと呼ばれる。パーリ語など)が一般に用いられるようになって以降も、サンスクリットは逆に公用語として普及し、宗教(例:ヒンドゥー教・仏教)・学術・文学等の分野で幅広く長い期間に渡って用いられた。

サンスクリットはプラークリットと共に近代インド亜大陸の諸言語にも大きな影響を与えた言語であり、この二つの古典語はヒンドゥスターニー語などの北インドの現代語の祖語であるのみならず、ドラヴィダ語族に属する南インド諸語に対しても借用語などを通じて多大な影響を与えた。さらには東南アジアの多くの言語や、東アジアの言語にも影響を与えた。

但し近代インドの諸言語では、特に北部インドのインド語派の言語を中心に高級語彙の供給元の言語としてサンスクリットだけでなくインドのイスラーム化と同時に導入されたアラビア語、ペルシア語も広範囲で機能している。そのため純正なサンスクリット系語彙がインド語派に属する系統的に近いヒンドゥスターニー語などでは失われ、却って系統的に遠い南インドのドラヴィダ諸語の中に保存されているというねじれた事態も少なくない。

■ヒンディー語情報
ヒンディー語(Hindi हिन्दी)は、インドの主に中部や北部で話される言語でインドの公用語。インドで最も多くの人に話されており、話者の数は約4億人に上る。日常会話の話者数では中国語の約13億人、アラビア語の約4億2000万人に続き世界で三番目に多くの人に話されている言語。筆記には主にデーヴァナーガリー文字が用いられる。

言語名
「ヒンディー」のみで言語を表わすため、「ヒンディー語」という表記は誤りだとする意見もある。一方で、宗教名を用いた「ヒンドゥー語」「ヒンズー語」は明らかに誤った表現。

系統と歴史
インド・ヨーロッパ語族インド・イラン語派に分類される。

隣国ネパールで話されるネパーリー(ネパール語)、およびインド国内とパキスタンで話されているウルドゥー語などとも近縁関係にあり、特に後者とは基本的な語彙や文法がほぼ共通しており、言語学的には同一の言語の変種である。そのため大抵の場合それぞれ互いに通じる。

歴史的にはサンスクリット、プラークリットといった古典言語にアラビア語、ペルシア語系の語彙が極めて大量に加わって成立したヒンドゥスターニー語がヒンディー語の前身であり、19世紀頃にウルドゥー語と不完全ながらも分化している(ウルドゥー語がさらに多くのアラビア語、ペルシア語系の高級語彙を取り入れたのに対し、ヒンディー語は一定程度のアラビア語、ペルシア語系の高級語彙をサンスクリット由来の高級語彙で置換させて成立した)。
ヒンドゥスターニー語を構成する大きな要素であるアラビア語、ペルシア語、サンスクリット語は全て古典語として洗練された言葉であり、高級語彙を提供しうる言語であったこともこのような分離が成功した要因である。但し政治的、宗教的な場を除く日常生活では、インドとパキスタンの庶民ともに実際は両言語の混交したものを使用しており、現代のそれらを総称してヒンドゥスターニー語と呼ぶこともある。

■タミル語情報
タミル語( தமிழ்)は、ドラヴィダ語族に属する言語で、元はインド南部のタミル人の言語である。同じドラヴィダ語族に属するマラヤーラム語ときわめて近い類縁関係の言語だが、マラヤーラム語がサンスクリットからの膨大な借用語を持つのに対しタミル語にはそれが比較的少ないため、主に語彙の面で隔離されており意思疎通は容易でない。インドのタミル・ナードゥ州の公用語であり、スリランカとシンガポールでは国の公用語の一つにもなっている。世界で18番目に多い7400万人の話者人口を持つ。1998年に大ヒットした映画ムトゥ 踊るマハラジャで日本でも一躍注目された言語である。

「タミール語」と呼称・表記されることもあるが、タミル語は母音の長短を区別する言語であり、かつ Tamil の i は明白な短母音である。そのため、原語の発音に忠実にという原則からすれば明らかに誤った表記といえる。タミル(Tamil)という名称は、ドラミラ Dramila(ドラヴィダ Dravida)の変化した形である。

南インドのタミル・ナードゥ州で主に話されるほか、ここから移住したスリランカ北部および東部、マレーシア、シンガポール、マダガスカル等にも少なくない話者人口が存在する。これらはいずれも、かつてインド半島南部に住んでいたタミル人が自ら海を渡ったり、あるいはインドを植民地化した英国人がプランテーションの働き手として、彼らを移住させた土地であるからである。

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